職場の雰囲気を悪くする「モンスター上司」には、どう向き合うべきなのか。ブロガーのフミコフミオ氏は、「善良なごくごく普通な人ほど、ポジティブに向き合おうとするが、そうすればメンタルを壊される。むりに向き合わず、拒否・拒絶したほうがいい」という――。
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上司ロシアンルーレットで“当たる”確率は高い

「モンスター上司」とは文字通り職場の怪物である。

モンスター上司の多くは上の人間に対しては従順であるので、被害者は部下となる。今回は特別にモンスター上司との付き合い方について僕の経験からお話をさせていただきたい。

モンスター上司には2種類ある。

ひとつは、部下の失敗に対して過度に怒鳴り散らしたり、自分の力を執拗に誇示したりすることで、その場にいる全員に精神的肉体的にプレッシャーをかけてくる「公害」のような、純度100%のモンスター上司。

もうひとつは、かかわった全員ではなく、ごくごく少数のあいだで「あの上司ってなんかヤバくない?」と陰口の対象になるような限定型ローカル・モンスター上司。

皆さんの職場にも、どちらかにあてはまるモンスター上司はいるのではないか。

どちらのタイプのモンスター上司であれ、マトモに対応している部下が精神的に削り取られる、という点では同じである。最悪の場合、メンタルをズタボロに破壊されてしまう。

厳しいのは、親が選べないのと同じように上司も選べないということ。完全に運だ。酷い親に当たるのは原則一回であるが、モンスター上司に当たる回数に上限がないのが、なおさらツラい。運が悪い人は何回でも当たってしまうだろう。

そのうえ残念ながら、上司ロシアンルーレットでモンスター上司を引く確率はそれほど低くない。しかも、モンスター上司は人里に降りてきたクマのようには撃退できない。モンスター上司をモンスター足らしめているのは、彼らを撃退することが、ほぼ不可能だからである。