「7月5日は衆院選、都知事選の同日選」というプラン

東京都知事選の日程が来年6月18日告示、7月5日投票と決まった。東京五輪に影響を与えないために設定されたスケジュールだ。

「東京五輪の顔」選びの選挙は、「緑のたぬき」こと小池百合子都知事が再選されるかどうかに注目が集まるが、ここに来て6月に衆院を解散して7月5日は衆院選、都知事選の同日選とする、という仰天プランが自民党内からささやかれ始めた。

その場合、れいわ新選組の山本太郎代表が都知事選に打ってでるという「副産物」を生む可能性がある。ここにきて急浮上した「変則同日選で山本太郎都知事」の現実味について解説しよう。

写真=時事通信フォト
消費税減税の勉強会設立総会で握手する呼び掛け人の山本太郎れいわ新選組代表(左)と馬淵澄夫衆院議員=2019年10月30日、東京・永田町の衆議院第1議員会館

「首都決戦」を全国決戦にすり替えてしまう奇策

「都民ファースト」を掲げて都知事選に打って出た小池旋風から3年以上たった。小池氏の任期は来年の7月30日。公職選挙法は「任期満了の前、30日以内に選挙を行う」と規定している。東京都選管が11月13日の会合で、決めた「7月5日」は同法が定める範囲内で「最も早い日曜日」となる。7月10日から聖火ランナーのリレーが始まり24日に五輪が始まるため、影響をできる限り少なくしたのだ。

来年の都知事選にはまだ誰も名乗りを上げていないが小池百合子知事が再選を目指すのは確実とみられる。一方、前回敗れた自民党側は、今も小池氏憎しで固まる都連を中心に小池氏に対する「刺客」探しに走る。国政野党勢力は統一候補の擁立を模索している。その「首都決戦」の日程が正式に定まった。五輪が始まる前は政治の季節となる。

しかし、ここへきて単なる東京での戦いでは済まなくなる可能性が出てきた。安倍晋三首相が都知事選にあわせて衆院解散し、衆院選と都知事選の「変則同日選」を仕掛けるとの見方が取り沙汰され始めたのだ。