2012年も都知事選と衆院選は同日だった

今年の参院選にあわせて衆院解散して同日選とすることも検討した安倍氏。16年にも同日選を本格的に検討したが、熊本地震が起きたことで断念した。今年の10月上旬には「11月解散説」も流れた。こちらは台風15、19号などの被害が甚大だったため立ち消えとなった。

安倍氏は明確な争点があるなしに関わらず早期に衆院解散を仕掛ける傾向がある。そして衆院、参院の同日選も含めて複数の大型選挙を同じ日に行うということに躊躇しない。そう考えれば都知事選と衆院選の同日選を考えて何ら不思議ではない。

ちなみに2012年12月16日には、衆院選と都知事選の「変則同日選」が行われている。この時は、都知事だった石原慎太郎氏が国政復帰を目指して辞職したのに伴って知事選が行われた。経緯は違うが、同日で行うことが可能なのは過去の歴史も表明している。

「都知事選で勝つためだ。それに尽きる」

この時期、衆院を解散するメリットは何だろう。自民党関係者は「都知事選で勝つためだ。それに尽きる」と耳打ちする。

自民党都連は、小池氏を負かす候補を選ぶと息巻いているが、二階俊博幹事長は小池氏の再選に協力する考えをちらつかせる。二階氏は、自身の発言で都連側に奮起を促し「勝てる候補」の擁立を求めているとも言われるが、いずれにしても党内が「打倒小池」で一枚岩になっているとは言い難い。

自民党の連立のパートナー・公明党は都議会では小池氏との関係は維持している。自公一体となって都知事選に取り組む環境にはない。

ところが、その都知事選が衆院選と同日となったらどうなるか。衆院選において自民党と公明党の選挙協力は完全に定着している。小選挙区では自民党候補に公明党支持の創価学会票が乗る一方で、比例代表では自民党支持層が比例代表で公明党に投票する――。バーターは、円熟の域に達している。

都知事選に、自公一体となる衆院選をぶつければ、都議選でも相乗効果で勝てるのではないか。これが「変則同日選」の動機のようだ。