ゴネてゴネてゴネる、デタラメな行政

2027年に東京・品川―名古屋間の開通を目指すリニア中央新幹線の工事を巡って、JR東海と静岡県がもめている。問題となっているのはJR東海が着工できていない“静岡工区”。同工区は山梨、静岡、長野の3県にまたがる南アルプストンネル(全長25キロメートル)の静岡県内における8.9キロメートルだ。

川勝知事の涙。ハコモノは要るのか要らないのか。(時事通信フォト=写真)

南アルプストンネルは土被りが最大で1400メートルという前例のない超難工事。トンネルの両端である山梨工区と長野工区ではすでに工事が始まっている。27年の開業に向け、本来であれば真ん中の静岡工区も着工していておかしくない。

発端は17年10月、静岡県の川勝平太知事がJR東海にトンネル工事によって発生した大井川の湧き水を「全量戻すと明言すべきだ」と主張したことに遡る。JR東海によると、大井川の減水問題については、トンネル工事によって発生した河川の減水分はポンプアップなどによって大井川にすべて戻すことを県と約束していた。しかし、川勝知事は河川の減水分ではなく、トンネル工事によって発生した湧き水をすべて川に戻すように求めた。