「アルコール依存症」には専門家の診療が必要

名取宏『医師が教える 最善の健康法』(内外出版社)

世の中には、体に悪い、飲んではいけないとわかっていながら、どうしてもお酒がやめられない人もいます。これは「アルコール依存症」という病気で、意志が弱いわけでも性格がだらしないわけでもないので、本人を責めても解決しません。専門家による診療と家族の協力が必要です。アルコール依存症の診療を行っている精神科などの医療機関を受診していただくのがいいのですが、ご本人が受診を嫌がるようであれば、まずはかかりつけ医にご相談ください。

国際的にみて日本社会はお酒に寛容です。コンビニでは24時間いつでもお酒を買えますし、テレビではお酒のCMをやっていますし、「酒の上でのこと」として酔っぱらったときの失敗は許容されがちです。医学的なリスク以外にも飲酒運転やハラスメントなどの問題もあります。もっと広告規制や酒税の増税などの対策を行ってもいいのではないかと個人的には考えます。

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