改革をやり遂げるリーダーには、通常業務のリーダーとは違う資質が必要である。「本物の改革リーダー」はどのようにして選定すればよいのだろうか。また、資質が備わっているか否かを判断するメルクマールは何だろうか。

変革に必要な能力と日常業務の能力とは全く異なる

企業の現場は、日々、経営課題を解決すべく奮闘しているのだが、そのプロセスでさまざまな壁が立ちはだかり、壁を乗り越えることができないままに終わっ てしまうのは残念である。解決完了の日まで関係者をコミットさせ、最後までやり抜くにはどんな条件がそろえばよいのだろうか。

経営課題の解決を成功させる第1のポイントは、課題解決のために責任を明確化した体制・組織を編成することである。特に、いままで経験したことのないス ピードで組織の方向性を変えなければならないような場合、既存の人事の枠組みによる体制で解決することはむずかしい。また、変革を最後までやり遂げられる リーダーの資質を見抜くことも、従来の評価の枠組みではむずかしい。そこで、課題解決という明確な目標を持った組織編成の仕方と、それを率いるリーダーの 資質の見極め方について、ケースをもとにしながら考えてみよう。

ある輸送機器関連の部品メーカーでは、「製品開発の業務効率を30%引き上げる」という目標を掲げ、それを達成するために開発と初期生産の各プロセスで 解決すべき課題を特定した後、課題解決のためのプロジェクトチームを既存の組織とは別に、最大3年の時限性を伴って置いた。