日本でいちばん孤独を感じているのは、どの世代だろうか。三菱総合研究所の実施したアンケートによると、それはシニア世代ではなく、「26歳女性」だった。なぜ若い女性が孤独を感じるのか。そこには4つの理由があった――。
人は一人では生きていけない動物だけに、仲間と一緒にいるときこそ孤独を感じる(※写真はイメージです 写真=iStock.com/spfoto)。

若い女性が孤独を感じる4つの理由

三菱総合研究所では生活者情報データベース「生活者市場予測システム(mif)」(※1)を活用し、2018年に「あなたは、孤独を感じますか」というアンケート調査を行った(サンプル数は女1万5511人、男1万8062人、年齢層は20代~80代)。

その結果、日本では、若い女性が最も孤独を感じているという結果になった(図表1)。三菱総合研究所のmifのアンケートパネル、そしてMROC(※2)パネルのデータを用いて、若い女性が孤独を感じる理由を分析してみよう。

図1のデータが示している通り、若ければ若いほど、孤独を感じている。さらに、性別・年齢で細かく見ると、26歳の女性が日本で一番孤独を感じているという結果になった。その理由として、大きく4つが考えられる。

(その1)周囲の結婚

日本人女性の平均初婚年齢は約29歳なので、30代前後が結婚に焦り、孤独を感じるという仮説が成り立ちそうだ。だが、一番多く結婚する年齢(最頻初婚年齢)は26~27歳である。したがって、その時独身の女性は、周りに取り残された気分になり、孤独を感じやすくなる。

アンケートでは孤独を感じる理由として、「(孤独を感じるのは)同期や友達が、次々に結婚していたり、配偶者について話題が出たりするときです。私にはまだ決まった人どころか、付き合っている人もいないので、『いいなぁ』と思うのと同時に寂しさを感じます」(26歳女性)という答えがあった。