採用を間違えた場合にやめさせづらいという欠点あり

(3)動してくれる社員に負荷がかかる
※写真はイメージです(写真=iStock.com/yuoak)

リファラル採用は、社員が求人広告や人材紹介の代わりとなる採用手法なので、どうしても社員に負荷がかかります。この負荷をゼロにすることはできません。「魅力向上型リファラル採用」でも、プロジェクトメンバーに、3~6カ月で合計33時間の負荷がかかります。7回のミーティングで21時間、6回の友人・知人へのアタックで12時間というイメージです。SNSの活用でアタック回数を減らすことはできますが、ゼロにはなりません。

(4)採用を間違えた場合にやめさせづらい

リファラル採用は、採用を間違えた社員をすぐに卒業させることが難しいです。社員の大切な友人・知人なので当然です。いきなり全員でリファラル採用を推進すると、自社に合わない社員が入社してくる可能性もあります。そうならないために、社長と会社を好きな社員だけでリファラル採用を推進するのです。また、リファラル採用はコネ入社ではありませんので、必要最低限のスキルの確認は選考段階でやるようにしましょう。

(5)今いる社員以上のレベルの人材は採りにくい

社長と会社を好きな社員が推進することで想いにマッチした社員を採用できますが、プロジェクトメンバー以上に実力がある人の採用が難しいです。ただ、私たちの経験では、自分よりも優秀な人に声をかける社員は20%くらいいます。そのような社員に、リファラル採用プロジェクトに参加してもらえばこのデメリットは低減します。

以上が、リファラル採用の概要です。人材不足を本気で解決するなら、やみくもにお金を使って知らない人を採るよりも、リファラル採用で「間違いない」人を確実に採っていくことが肝要です。

白潟敏朗(しらがた・としろう)
リファラルリクルーティング社長
1964年神奈川県三浦半島油壷生まれ、宮崎県宮崎市青島育ち。埼玉大学経済学部経営学科を卒業し、1990年に監査法人トーマツに入社。経営、戦略、業務、IPOのコンサルティングを経験。1998年からISOコンサルティング会社・審査会社の立上げ。2006年にトーマツ イノベーション株式会社設立、代表取締役社長に就任。2014年10月に独立し、白潟総合研究所を設立。2017年にリファラルリクルーティング株式会社、2018年に1on1株式会社を設立。
(写真=iStock.com)
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