オリンピック選手やW杯の日本代表が、なぜ愛用するのか?

海外で行われた五輪大会が閉幕し、日本選手団が成田空港へ降り立つ。そのとき、選手たちが押すカートの上に「エアウィーヴ」と書かれた筒型のバッグが載っているのを目にした方は多いと思います。あの中には当社が製造・販売している高反発型のマットレスパッド、エアウィーヴがくるくる丸められて入っています。

浅田真央●バンクーバーの前から個人的に使用(AFLO=写真)

もとはといえば競泳の北島康介さん、フィギュアスケートの浅田真央さんといった五輪選手が、「選手村のベッドの上にぜひエアウィーヴを敷いて寝たい」とリクエストされ、それならば、とエアウィーヴを持ち運びやすい形に加工して提供したのが始まりです。

いまでは2018年のサッカーワールドカップ・ロシア大会で活躍した日本代表の柴崎岳選手、テニスの錦織圭選手など多くのプロスポーツ選手にも愛用してもらっています。

エアウィーヴは、当社開発の独自素材エアファイバー製の高反発型マットレスパッド。縦横斜めの体圧に比例した反発力で体を支え、高い復元力で背骨の自然なS字カーブをキープするほか、寝返りの際の筋負担が軽く、寝返りのたびに目が覚めることが少ない。何よりも、入眠初期から深部体温が速やかに下がり、その体温が長く継続するため、より深く質の高い睡眠がとれるという特徴があります。

こうした特徴は、私の考えや選手たちの実感のみを根拠にしているわけではありません。国内外の科学者の手を借りて、周到な調査研究を重ねてきた結果としてそう申し上げているのです。その研究結果の一端がこのほど米国の科学と医学の学術誌「PLOS ONE」に掲載されました。

エアウィーヴの発売は2007年です。当時の我々には寝具売り場と縁もなければコネもありません。そこで私は「一晩寝ていただければ、必ず良さを理解してもらえる」と考え、発売前に約200名にサンプルを配り、試用をお願いしました。

すると一晩でエアウィーヴの良さを感じる方が2割いらした一方、6~7割は約1週間かかることが判明しました。一晩でわかった2割の方は、日常的に体を動かし、自分の体に向き合っている人たちでした。すなわちアスリートです。

アスリート、とりわけ4年に1度の五輪に向けて何年も練習を続け、競技当日を目標に緻密なピークコントロールを行う五輪選手は、競技結果に悪影響を及ぼすような睡眠環境を徹底的に嫌います。逆にいえば、彼らがエアウィーヴを指名してくれるなら、これほど力強い味方はありません。