横綱級の「モンスター妻」におびえる夫と息子たち
わが子に暴力を加え、けがを負わせ、最悪の場合、死に至らしめる。思わず目を覆いたくなるような残忍な事件が今年に入ってからも相次いで報じられています。
●「寝ていた長男(4歳)の右足を蹴って骨折させた26歳の父親が傷害の疑いで逮捕」(1月17日・埼玉県)
●「乳児(生後11カ月の次男)を床に投げ落とし、頭部を骨折させ、意識不明の状態にさせた29歳の母親が虐待容疑で逮捕」(1月11日・愛知県)
●「4歳の娘が『食事をこぼしたから』という理由で9時間にわたって暴行を続け腹部内出血により死亡。暴行した26歳の母親、24歳の交際相手、20歳の男性知人が傷害致死で起訴された」(1月15日・大阪府)
▼家庭内のすべてを「放棄」する配偶者
最愛の親に裏切られ、虐待される。子供の気持ちを思うと、やるせなくなります。私は行政書士の傍ら、男女問題研究家として、主に離婚を決意した方からの相談を受けています。
人が離婚を決意する理由のひとつが、相手(配偶者)の子供へのずさんな対応です。それは、殴る蹴るといった虐待だけではありません。例えば……。
●育児放棄:子にアニメを見せたり、ゲームをやらせたり、絵本を読ませたりしている間に遊びに出かける
●しつけ放棄:夫もしくは妻に任せきりで自分は何も教えようとしない
●かんしゃく癖:子の小さなミスや行動の遅さなどに対して烈火のごとく怒る
●自己愛が強い:子より自分を優先し、「子のため」という発想が著しく抜け落ちている、もしくは子への愛情が欠如している
いかがでしょうか。「わが家もそうかもしれない」と心当たりのある方もいるかもしれません。こうした子供へのずさんな対応の積み重ねが、いずれ虐待へ、また離婚・家族離散へと発展するリスクがある、と私は考えています。
「問題のある親」は男女を問いませんが、今回は、都内在住の桜井亮一さん(仮名・36歳)の妻に関する悩みに耳を傾けていただきましょう。