働きながら「副業」で稼ぐにはどうすればいいのか。いろいろなところに埋まっている「ビジネスチャンス」について、当事者に話を聞いた。なかには「もうサラリーマンには戻れない」と語る人も。ネットを使った副業で稼ぐ「コツ」とは――。

趣味が高じて「せどり」が本業に

もともとフリーマーケット好きで、ヤフーオークションで掘り出し物を探すのも好きだった大原晴美さん(33歳)。趣味が高じて本業となったのが、仕入れた商品をインターネットで転売する「ネットせどり」だ。

せどりは古本業界の用語で、店頭で相場より安く売られている本を買い付け、しかるべき値段で転売することを意味する。

「せどらー」として活動する大原与幸氏(左)と大原晴美氏(右)

晴美さんは主にアマゾンを活用し、試行錯誤の末におもちゃや雑貨などの人気商材を掘り当てた。

「せどり=古本というイメージがありますが、私は得意ではないので本は扱いません。おもちゃは2人の子供(現在は8歳と5歳)という“消費者”が目の前にいて手がけやすかったのです」

2011年の東日本大震災後、地元・横浜での子育てに不安を抱いた晴美さんは「私がネットで稼ぐから」とサラリーマンだった夫の与幸さんを説得。翌年沖縄に移住してメルマガのアフィリエイト(商品を紹介し、購入につながった場合に報酬を得るビジネス)を始めた。