トヨタは手当を廃止、2つの壁はなくなる

共働きと専業主婦では、生涯所得に大きな差が生まれる。男女共同参画白書によれば、共働き世帯と専業主婦世帯は1990年代半ばに逆転し、その後は差が開く一方だ。2014年の共働き世帯は1077万世帯で、専業主婦世帯の720万世帯を大きく上回っている(図1)。

こうした傾向を受けて、専業主婦に有利な仕組みだった「配偶者控除」も廃止が議論されている。2015年、安倍晋三首相は国家公務員の配偶者手当ての見直しを指示した。また民間企業には先行した動きもある。トヨタ自動車は段階的に配偶者手当を廃止し、その分を子供手当の引き上げにあてる。