入社当初は辞めようと思った

【稲盛】モチベーションが上がる仕事に就けたら、人間は幸せですが、大半の人はそうではありません。初めから高いモチベーションを保てるような仕事はあるわけがないといってもいいでしょう。結局はモチベーションが高まるよう、自分で努力をしなければならないのです。

その点、今の若い人は、ある意味、かわいそうな気もします。私が鹿児島大学工学部を卒業した1955年のころは、朝鮮戦争の特需が一巡して雇用情勢が厳しくなっていました。地方大学出身者は都会の一流企業に入りたくてもままならず、どこも相手にしてくれませんでした。

結局、大学の先生の紹介で、京都の松風工業という高圧線用碍子の製造会社にやっと就職するのですが、実は経営難が続いていたことを入ってから知ります。給料も遅配で、非常に厳しい環境でした。