手取り年収940万なのに、カードローン130万

●家族構成(3人家族)
夫(39):IT系企業勤務/妻(38):専業主婦/長男(11):小学5年生
●年収 手取り最大944万円(月収手取り62万円+半年に一度にインセンティブ40万〜100万円)

収入が高いからといって、必ずしも貯蓄があるとは限りません。

IT系企業に勤めるGさん(39)は、勉強家で努力家であり、上司、同僚からの信頼も厚く、自他ともに認める「できる男」。仕事の評価は給与にも反映されており、毎月の手取り収入は62万円ほど。ほかに半年に一度、手取りで40万~100万円のインセンティブが入ります。

「節税になりますから」と、個人型の確定拠出年金をしており、生命保険控除を受けるために死亡保険、医療保険、個人年金保険に入り、上限いっぱいの控除を受け所得を増やそうとしています。お金に関してもこだわって考えているという雰囲気です。

こんなGさんがどうして家計相談に来られたのかというと「貯蓄がない」からでした。同僚が子どもの進学のために蓄えから入学金などを支払った話を聞き、今の自分にはそんなお金は支払えない、それが周囲にわかってしまったら恥ずかしい、と思ったそうです。

ご家族は専業主婦の奥さん(38)と長男(11)の3人暮らしなので、十分収入の中で暮らし、貯蓄を作れるはずです。ですが、現状では生活費は毎月使い切ってしまい、かつ個人年金保険から契約者貸し付けで80万円ほど借り、かつ4枚のクレジットカードのカードローンを合計130万円ほど利用しています。つまり、貯蓄がないどころか借金があったのです(計210万の借金同然)。