伝統的なタクシーに類似したサービスを提供している「ウーバー」(Uber)と、従来のホテル、旅館とは一味違った宿泊のかたちを提示しているエアビーアンドビー(Airbnb)は、最近におけるインターネット上の新規ビジネスの2大注目株と言える。

このうち、ウーバーについては、日本でサービスを提供し始めた当初に、取材で使わせていただいたことがある。一方、エアビーアンドビーについては、噂は聞くものの、今まで使う機会がなかった。

「Airbnb」を利用し、都内のマンションに宿泊する外国人旅行者。2015年8月撮影。(写真=読売新聞/AFLO)

最近、研究室の合宿で滞在先を検索しているときに、たまたまエアビーアンドビーの提供している物件に当たり、この際だから体験してみようと、初めて、サービスを使わせていただいた。以下は、そのレポートである。

まず、宿泊サービス市場におけるエアビーアンドビーの存在感が強まっていることに気付かされた。大人数の合宿のため、「貸別荘」というキーワードを入れて検索すると、最上位に提示されたのである。

おそらく、従来型のホテルや旅館と違って、大人数で滞在できる選択肢を示しているサービスの中では、エアビーアンドビーがすでに上位にくるものと思われる。いずれにせよ、時代の変化を感じさせられる。

エアビーアンドビーのシステムを使って実際に候補を検索すると、細かい配慮がなされていることに感心した。提供されている部屋は、個人の所有であることも多い。そのため、住所などの情報は、実際に申し込みをするまでは、ピンポイントでは示されないようになっている。つまり、貸し手のプライバシーにも配慮しているのである。

検索時に示されているのは、このあたり、という地図上の円形のエリア。申し込みをして、契約が成立して、初めて、具体的な住所や地図上の場所が提示される。なるほど、このあたりがノウハウなのだなと思った。