北欧ブームが止まらない

日本は今、空前の北欧ブーム。洋食器ブランド「イッタラ」やアパレルブランド「マリメッコ」、スウェーデン発祥の家具販売店「イケア」など、北欧ブランドは出店数を増やし、2017年には、フィンランド生まれのキャラクター、ムーミンの世界観を体験できるテーマパークが埼玉県飯能市にオープンする予定だ。

そんななか、北欧デザインを日常生活に手軽に取り入れられるとして人気を集めているのがデンマーク発の雑貨ストア「フライングタイガー コペンハーゲン」。カラフルな色合いとユーモアあふれるデザインが魅力のキッチンツールやインテリア雑貨、文具などのオリジナルアイテムが揃い、1点あたり数百円というリーズナブルな価格が特徴だ。

フライングタイガー運営会社ゼブラ サビエール・ヴィダルCEO

1995年にコペンハーゲンで誕生した「フライングタイガー」が日本に登場したのは2012年。大阪・アメリカ村の店舗を皮切りに、翌13年には路面店となる表参道店が開店。

「アジア圏初進出となった大阪、アメリカ村のストアである程度の手ごたえはあったものの、やはり東京の1号店となる表参道ストアのオープンでは慎重になりましたね」と、当時を振り返るのは、日本で「フライングタイガー」を運営するゼブラジャパンのマーケティング担当者。同じ日本でも、関西と関東の文化や顧客の感覚が違うだけに、東京での反応はまったくの未知。毎日が試行錯誤の連続だったと言う。

「たとえば、開店前に何人くらいの方が並ぶのか、その方たちにどこで待っていただくのか、お会計のレジ列はどうするのか、商品の適正な在庫量はどの程度かなど。お客さまにご迷惑をおかけしたこともありましたが、スタッフ一丸となって問題を少しずつ解決していった結果が今の運営に活かされていると思います」(前出担当者)

注目を集めた表参道店も連日、長蛇の列を作る大人気となり、東日本進出の起爆剤として大成功。2016年7月現在で日本国内に25店舗を展開し、年内にさらなる店舗オープン予定を控えるなど、その勢いは増すばかりだ。