あなたはどうして話すのだろう。人を叱るためか、物を頼むためか。最も重要なことは、「誰に」「なにを」ではなく、「なぜ話すのか」である。相手や場面に応じ、目的をみつめなおすことで、話し方は劇的に変わる──。

誰も傷つかない言葉「状況が変わった」

論理思考(ロジカルシンキング)というと「『正しい』理屈を並べるものなので、正論の通じない相手には使えない」と思っている人もいます。しかし実は論理思考は、そういう局面でも強力な武器となりえます。

本項のテーマである「上司を動かす」という局面で、とりわけ難しさを感じるのは、上司と考えが違うケースでしょう。「明らかに自分の提案のほうが正しいのに上司は認めない」という経験をされた方も多いと思います。そういうケースはどう考えればいいのでしょうか。