「最初の5分間」ですべてが決まる

私は、野村ホールディングスでただ一人の「シニア・コミュニケーションズ・オフィサー」です。毎日、どこかで、誰かに、日本語か英語でプレゼンテーションをしています。海外の機関投資家から客員教授を務める名古屋大学の学生まで、聞き手は様々。これまで一番大きかった会場は日本武道館。18年前にセミナーの講師を務めて以来、年間約3万人、延べ50万人以上の方々の前で話をしてきました。そんな私の経験から、成功のポイントをご紹介します。

第一のポイントは、結論から話すこと。日本語でのプレゼンは「起承転結」になりがち。結論に入るまで何十分もかかるのでは、聞き手は飽きてしまいます。プレゼンの成否は最初の5分で決まります。最初の5分で、「あっ、この人の話はおもしろい」とつかめれば、そのあとは何十分でも関心が続く。言いたいことは出し惜しみせず、一番最初にぶつけましょう。