「僕が月3000万円積み立てる理由」
いまは、月収にして約7000万円ですが、何しろ65%近くをお上に持っていかれるので(http://president.jp/articles/-/17182?page=4)、まず税金分を天引きすることが最重要課題になっています。
今年は納税資金として3000万円(年間で3億6000万円)を毎月積み立てています。これは、4月に集中する第三期分(最終分)の所得税と消費税、固定資産税を払えないような不測の事態を避けるために、天引きしているということです。1期分と2期分の予定納税は通常のフロー収入で払えますが、最終分については万一のことがあると払えなくなる可能性があるので念を入れて使えないようにしているのです。
幸いなことに僕はもともと物欲がほとんどない人間なので、今も収入の9割以上は貯蓄しています。だから、15年前の結婚当初と同じレベルのごく質素な暮らしをしています。ちょっと変化したのは、「ふるさと納税」でほぼ生活費がすべて賄えるようになったこと(昨年は1300万円のふるさと納税)と、“4つの財布(事業収入、不動産収入、配当収入、給与収入)“があるおかげで生活費として僕が出す金額は(家事按分を除いて)ほぼゼロになったという点です。
ただ、僕に失敗がなかったわけではありません。
4つの財布のうち事業収入(行政書士としての収入です)を柱として財布を構築してしまったため、結果的に税金が莫大な金額になりました。自戒の念をこめて、読者の皆さんには、くれぐれも稼いで富裕層になろうとは間違っても思って欲しくないです。税率が低いままで(低年収のままで)富裕層になるほうが実はツラくない道筋だということを理解してほしくてこの原稿を書いています。「普通の年収の人こそ富裕層の本流」(http://president.jp/articles/-/17143)という考えは今でも変わっていません。
快楽と幸福は違います。
「欲を捨てること」これが、理詰めで富裕層になる方法の最初の関門です。貴賎貧富を問わず、誰でも命は1度しか持てないという生の一回性において、晩年になって予想外に長く生きてしまい、「しまった! まさか老後破産するとは……」と気づいた時にはやり直しがきかないのです。極めて残酷な現実と言わざるをえません。
そうした先のことはうっすらわかっているけれど、一歩踏み出すことができない人が多い。でも、前述したように物欲を中心とした人間が持つ欲望を制する・捨てる準備をすることが、心の中の葛藤と挫折を防ぎ、その結果、ストレスが減ります。すなわちそれは幸福感の増加につながる。そうした研究データはたくさん発表されています。
無意識に欲望を追求してしまうことで起きる数々の不快なトラブルを経験しなくて済むというのは、思いのほか、大きなメリットを得られるのです。
この件については、いずれ稿を改めてご説明します。
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