ファーストクラスに乗る富裕層は、空港をどのように利用しているのか。富裕層マーケティングを長く手掛ける西田理一郎さんは「各空港のファーストクラスラウンジを訪れると、富裕層のトレンド変化がわかる。近年ではヴィトンがカタールのドーハ・ハマド国際空港にラウンジをオープンするなど、進化がすさまじい」という――。

空港には庶民が知らない「別空間」がある

飛行機に乗る前から、旅は始まっている――。そう実感させてくれるのが、世界の超高級ファーストクラスラウンジだ。

エールフランスのシャルル・ドゴール(パリ)空港にあるラ・プルミエールラウンジでは、バルネオセラピー(気泡浴)機能付きの専用バスルームを利用でき、スパではラ・プレリーの高級トリートメントが受けられる。サービスを受けた後は、フレンチの三大巨匠アラン・デュカスの特別メニューをソムリエ厳選のワインと共に。「これがラウンジの食事か」と、何度も自問してしまう。