昼食後に「眠気」と「ダルさ」に襲われ、まったく仕事がはかどらない状態に陥った経験は誰しもあるはず。北里大学北里研究所病院糖尿病センター長で、医学博士の山田悟さんは「その眠気、『食後高血糖』と『血糖値スパイク』が原因かもしれません」という――。

※本稿は、山田悟監修・著『適正糖質のトップドクターが教える ゆるやかな糖質制限最強ランチレシピ』(プレジデント社)の一部を再編集したものです。

それは「糖質疲労」かもしれない…

昼食のあとは、どうも仕事がはかどらない。やる気はあるのに、体と頭がついてこない……。そんな悩みや経験をお持ちの方は多いのではないでしょうか。

昼食後1~2時間以内に、次の中のいずれかの症状がある人は、昼食で糖質を摂りすぎていることが原因である可能性があります。

・眠くなる
・疲労感、ダルい
・集中できない
・イライラする
・すぐに小腹が減る(体の不調ではありませんが)

「その日の体調のためで、たまたまだ」と思っていたり、「体質のせいだ」と思い込んでいたりする方が多いのですが、実は食後の眠気やダルさの原因は、「糖質疲労」にある可能性があります。

糖質疲労とは何か、耳慣れないと思いますのでご説明しましょう。

スーパーで買い物をする女性
写真=iStock.com/shih-wei
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午後のパフォーマンスは「糖質」次第

糖尿病の専門医として患者さんと対話していると、「食事の糖質を控えたら、仕事のパフォーマンスが上がった」という声をよく聞きます。食後にはいつも集中力が落ちていたのに、それがなくなったというのです。

また以前、タクシードライバーさんを対象に糖質を控えた食習慣を続けてもらったところ、午後の恒例だった路肩での昼寝が不要になり、運転時間が増えてお給料も上がったという、嬉しい声もありました。

私は1食当たりの適正な糖質量を20~40gとしています。ところが、日本人(成人)は平均すると、1食当たり90~100gの糖質を摂っています。つまり、多くの人が理想の倍以上の糖質を摂っているわけです。

ランチの定番メニューの糖質量をいくつかあげてみると、おにぎり2個で80g、ざるそばやかけうどんは60g、牛丼100g、カレーライス90g、メロンパン50g(いずれも概算値)。日頃、どれだけ糖質を摂りすぎているかがよくわかります。これらの過剰な糖質が、食後の不調=糖質疲労を招いているのです。