億単位のビジネスを動かす外資系投資銀行。彼らの使うプレゼン資料はシンプルで見やすいが、それゆえに商談を勝ち取るだけの様々なテクニックが隠されている。そんな資料作成の秘策を『外資系投資銀行の資料作成ルール66』の著者が教えます。
パワーポイントは、行間を広げると読みやすくなる
見やすい資料を作るコツは何ですか? と聞かれると、もちろん一言で答えるのは難しいのですが、重要なポイントの一つに「余白の使いかた」が挙げられます。
プレゼン資料を作っていると、「あれもこれも伝えたい」と情報を詰めこんだ結果、資料がとてもきゅうくつで見にくくなってしまう、ということがあります。あるいは、営業プレゼンを作成する場合、すこしでも提案先に「熱意」を見せようと、とにかく細かくて見にくいプレゼン資料を作ってしまい、しかもそれを早口でプレゼンするものだから、提案されたほうは混乱するだけ、というのはよくある話です。
プレゼン資料を作成するうえでは、伝えるポイントを絞りこむのはもちろんですが、さらに、資料に十分な『余白』をつくることで、文や表を見やすくすることが大切です。
Microsoft社のパワーポイントとエクセルの初期設定は、余白がせまい印象を受けます。英語のようにシンプルで見やすい文字であれば問題ないのですが、日本語(特に漢字)は文字が細かくて見にくい分、余白にゆとりをもたせたいものです。