内容は同じでも、「通る資料」と「突き返される資料」。その差は、「デザイン」にあった。フォント、行間、余白……ひと手間加えるだけで、相手の反応が大きく変わるだけでなく、資料作成の時間も短縮できるという。

重要なことが書かれていて、文章も完璧。にもかかわらず、なぜか内容が頭に入ってこないビジネス資料に遭遇したことはないだろうか。その原因を考えていくと、レイアウトが煩雑だったり、強調する個所が不自然だったり、“見た目”に問題のあることが少なくない。

「情報を伝えるにあたってデザインは重要」と語るのは、『伝わるデザインの基本』の著者・高橋佑磨さんだ。

「資料がうまくデザイン(整理)されていれば、読み手は内容に集中できるようになり、情報が効率的かつ正確に伝わります。また書き手にもメリットが多く、正しいデザインのルールを学んでおくことは面倒な資料作成の時間短縮につながる。そして多くの要素を盛り込むとキレイにならないことに気付き、どこが重要かを吟味するようになって、結果、内容も洗練されるんです」

デザインと聞くと特別なセンスが求められそうだが、気をつけるポイントは多くない。

「フォント」「行間」「余白」「揃える」「文字の強弱」。この5つに注意を払うだけで、断然見やすくなるという。