会社を動かすのは誰か。それはあくまでも、現場の社員だろう。では、社員を動かすのは、どんな経営者だろうか。創業者、大株主、カリスマ。そんなものは空疎なレッテルにすぎない。孫正義氏の何が周囲を心酔させるのか。ソフトバンク幹部たちが初めて明かした──。
――ヤフー副社長 川邊健太郎氏の場合
「頭がハゲるほど考えているのか」
孫さんに初めて会ったのは1998年のことです。ネットバブルが過熱しはじめていたときに、IT企業の経営者を集めたパーティーでご挨拶しました。私は学生時代にITベンチャーを起業していて、周囲には「24時間、事業のことを考えよう」と言っていました。でも、正直に言えば当時はそこまで真剣ではなかった。そこで孫さんに会って、「この人はヤバい」と衝撃を受けました。本当に24時間、事業のことを考えている人がいるかもしれない、と。
その後、会社はヤフーと合併し、仕事での接点が増えました。孫さんは、成果を厳しく求めますが、その話し方は機知に富んでいます。だから一緒に仕事をすると、とにかくおもしろい。ソフトバンクの経営会議は、笑いの数では日本の上場企業の会議の中で一番多いと思います。
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