経営トップでも、ビジネスリーダーでも、金銭感覚を磨くことは自身の成長と周囲の活性化に重要です。まして最近まではデフレの時代といわれ、売り上げも給与も増えないなかでは特に必要だったはずです。それは景気が多少上向いたとしても変わりません。
金銭感覚の大切さを教えるのに、私は京セラの幹部にしばしば「夜なきうどんの屋台」の話をしました。会社の幹部に5万円の元手を渡したとして、「しばらく会社に出てこなくてよろしい。屋台一式を貸すから、1カ月毎晩、京都のどこかでうどんを売ること。この5万円をひと月後、いくらにして戻ってくるかが実績だ」という実地訓練をさせるという話です。
実際にこのような訓練をしたわけではありませんが、このときの稼ぎに差をつけるのが、その人の経営感覚にほかなりません。麺やだし、具をどうやって揃えるかで、その人の経営感覚がわかります。それによって、売るうどんの味も値段も変わりますし、儲けも違ってきます。どちらが正解かというのではありません。お金というものは、TPOで使い方が異なるのです。
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(岡村繁雄=構成 PIXTA=写真)

