今日できることを先延ばししない

昭和シェル石油 香藤繁常顧問

いよいよ、この連載も最終回を迎えることになった。そこで、我社のグループ社員を初めとする明日を担う若い読者のみなさんへのメッセージを贈りたい。よく、伸びる社員、伸びない社員と対比して語られるが、伸びるためはどうすればいいか。私はここで、2つのポイントを提案したい。第1は、小事を即時処理すること。そして第2として、プラス思考で仕事に取り組むということだ。

1点目だが、今日できることは明日に延ばしてはいけない。当社の若手社員を見ていると全員とはいわないが、与えられた仕事にギリギリまで手をつけず、直前になってあたふたしている。私自身も、土・日曜日でチェックしようと、書類を自宅に持ち帰ることがある。しかし、月曜日の朝までに終わっていることは少ないので大きな口はきけないが、やはりそれは、すみやかに改めていくべきだろう。

当社の人材ビションには「自律考動」の大切さが説かれている。自分が何をすべきかという役割を理解し、当事者意識を持って行動する。そして、みずから課題設定を行い、主体的に物事を進めるということである。それによって、大事も成されるわけだが、そんな人を観察すると、細かなことも決して疎かにすることなく目の前の課題に速やかに取り組んでいる。