今年4月、中国はミサイル駆逐艦や潜水艦など10隻で編成される東海艦隊を沖ノ鳥島周辺に派遣した。

鳩山首相の安全保障に関する無知・無策ぶりと、小沢幹事長の中国への朝貢外交的な傾斜ぶりを嘲笑ってのことであろう。

この島は中国軍が洋上演習中に誤爆でもしてしまおうものなら、島である法的地位を失うかもしれないほど小さく、はかないのだ。

ところで、日本の国土面積は37万平方キロだ。いっぽう、沖ノ鳥島の排他的経済水域の面積は40万平方キロもある。問題はこの40万平方キロになにが隠されているのかということだ。

沖ノ鳥島は海山が海面近くまで成長してできた島だ。近くには冥王星海山など多数の兄弟海山が存在する。

海山はプレートが沈みこむエネルギーでつくられ、地中深くから熱と鉱物資源が噴出してできあがったものである。

本書はその海山の中に存在する熱水噴出孔を見つけることに人生を懸けた研究者の物語である。著者自身の言葉によると「熱水鉱床ハンター」だ。

当然のことながら、調査船に乗り組み外洋を走りまわることになる。深海潜水艇に文字通り潜りこむ。水深2000メートル近い漆黒の闇で、数100メートル四方に存在するターゲットを見つけにいくのだ。

1997年の夏。著者はついに明神海丘カルデラで熱水を噴出している「チムニー」の群れを見つける。チムニーがつくりだした海底鉱床も確認。「サンライズ鉱床」と名付け、その論文は『サイエンス』に掲載されることになったのだ。

驚いたことに、日本の法律では外国人でも日本に子会社を設立すれば、早い者順で採掘権を取ることができるらしい。

検索時にプレジデントオンラインに関連する記事が表示されます