積極的に新規事業に参入する理由
SOMPOホールディングスは、保険事業のほか、自動車の事故・故障時のロードアシスタンスや鍵のトラブルの際のホームアシスタンスなど様々なサービス事業を展開している。
わが国最大規模の保健師、看護師などのネットワークを持つ全国訪問健康指導協会では、特定保健指導を始めとした健康支援サービスを提供。加えて2012年には、デイサービスのシダー社の株式取得を通じて介護事業にも参入を果たした。さらに、昨年、ALSOK(綜合警備保障)とアライアンスを締結。プロジェクトチームを発足させ、両社のこれまで培ってきた知見やノウハウを持ち寄り、様々な事業の可能性について検討を進めている。
課題解決先進国として他国に先駆け「超高齢社会」に直面している日本においては、今後とりわけ介護分野が一層重要性を増してくる。高齢者ケアの基本方針が施設入居から在宅介護へと重心が移るなか、必ず民間の知恵がより一層必要とされるはずだ。そうなった場合に備えて準備を進めておくことが、「真のサービス産業への進化」をめざす私どもの使命のひとつだといっていい。こうした経緯から、先月、高齢者とそのご家族が安心・安全を感じられる豊かな高齢化社会の実現をともに目指すため、大手介護事業者メッセージと資本業務提携の契約締結に至った。
また、今年2月には全国に27店舗を構えるリフォーム専門業者フレッシュハウスの株式を66%取得し、子会社化することを決定した。従来、当グループでは火災保険を通じて「安心」を提供してきたが、今回の選択はその付加価値を高めるためのものだ。リフォームは、火災や台風などによる損害を補償する火災保険と親和性が高く、今後も市場の拡大が見込まれる。