スローガンに込めた企業ミッション
ブランドスローガンは「保険の先へ、挑む。」と定めた。そこにはグループとして成長し、世界で伍していくという強い意志を込めている。そのための3つの切り口が、(1)問題解決力、(2)手続きの簡便さ、(3)信頼感――だ。とりわけ信頼感は、企業のブランド価値を多くの人に体験してもらうことで醸成されるといっていい。それによって、お客さまの評価も上がっていく。
今年2月初旬に、これらステートメント、スローガンの2つを海外現地トップに披露したところ、極めてポジティブな反応を得た。グループ全体で5万人を超えるすべての社員に『SOMPOホールディングス』のミッションを改めて考えてもらうきっかけとしたい。特に英語のスローガンについては英語を母国語にしている人たちと何度も協議して、直訳ではなくメッセージが持つ語感を大切にした。
英語のスローガンは「Innovation for Wellbeing」。すなわち、幸せな人生や健康などの実現のために変革に努めることを表明したものだ。まさに、私どものサービスの提供範囲が、保険を中心にしながらも、今後はその周辺に広がっていくことをわかりやすく説明している。
今後はグループブランドを浸透させることに一層努めていく。と同時に、お客さまが満足し、さらにグループ各社の他の商品やサービスを利用してもらうきっかけになれば嬉しい。私たちの使命や価値観を多くの人に知ってもらい、理解してもらうことで、グループと顧客の信頼関係は深まる。そして、その積み上げで、企業がさらに進化していくわけである。それこそが真の意味でのブランド力向上だと考えている。
櫻田謙悟(さくらだ・けんご)
1956年、東京都生まれ。早稲田大学商学部卒業後、安田火災海上保険入社。2010年に損害保険ジャパン社長に就任、2014年9月より損保ジャパン日本興亜会長。12年より日本興亜損保との持ち株会社NKSJホールディングス(現・損保ジャパン日本興亜ホールディングス)社長を兼任。
1956年、東京都生まれ。早稲田大学商学部卒業後、安田火災海上保険入社。2010年に損害保険ジャパン社長に就任、2014年9月より損保ジャパン日本興亜会長。12年より日本興亜損保との持ち株会社NKSJホールディングス(現・損保ジャパン日本興亜ホールディングス)社長を兼任。
(構成=岡村繁雄 撮影=市来朋久)