繊維事業を源流に持つ非財閥系商社の雄は、今や業績が絶好調である。「非資源ナンバー1」を掲げながら、リスクとポテンシャルを冷静に見分け、数字の達成にこだわる岡藤経営はどこから来ているか、徹底調査した。
※第1回はこちら(http://president.jp/articles/-/14090)
客の立場に立って考え抜いた経験
伊藤忠商事 繊維カンパニー プレジデント 岡本均氏
1858年の創業以来、伊藤忠の代名詞であり、屋台骨を支え続けてきた繊維事業。現在その繊維カンパニーを率いる岡本均(専務執行役員)には忘れられない体験がある。岡藤というカリスマの伝説話は、岡本にも伝わってきていた。まだ岡本が部長になったばかりの頃、大阪本社での決算会議に出席していたときのことだ。季節は夏。
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