アベノミクスはラストチャンス

――サントリーホールディングスの社長に新浪剛史ローソン会長の就任が決まるなど、プロフェッショナルな社長が日本でも登場してきました。サントリーは同族企業の代表格ですが、佐治信忠社長がグローバル化を推進する役割を担えるトップとして、外部の新浪さんを起用した形です。

日産副会長 志賀俊之氏

【志賀】今までは終身雇用の延長線として長年勤め上げたサラリーマンが、経営幹部や社長になっていました。しかし、これからは状況に応じて、プロの経営者を外部から招聘するケースは増えるでしょう。有力なサッカーチームが、監督や選手を世界から集めるのに似ています。しかも、決断された佐治社長は高級ビール市場を創出するなど、創業家出身のトップというだけではなく、真に実力のある経営者ですから。企業は人で決まるのです、間違いなく。