──世界の自動車市場が拡大していくなか、EVはどんな位置づけに?
日産自動車会長兼CEO 
カルロス・ゴーン氏

ゴーン 市場の急拡大に対し、いままでのように(ガソリンエンジン、ディーゼルエンジンの)内燃機関に完全に依存してしまうのは、地球環境の面から問題になります。ただし、(走行中は排出物ゼロのEVなど)ゼロエミッション車は内燃機関に取って代わることはできません。競合するのではなく、補完する関係です。

──環境技術を持つことは、世界で勝つための材料になるのか。

ゴーン 市場拡大を前に、日産は2つの責務を負います。1つは、世界市場でプレゼンス(存在感)を持つこと。もはや、「いやいや、ロシアには参入しません」とは言えません。プレゼンスを持ち、各国の自動車産業を発展させる責務がある。