僕はいまピース・トゥ・ピースの代表として、ビジネスで地球貢献するという自分がいちばんやりたかった仕事をしている。起業後しばらくは、自分の想いに実績が伴わず、苦しい時期が続いたが、いまはそれなりに売上げも増え、経営も安定している。
自分の事業が成功したのかどうか、起業からまだ4年と日が浅いので、いまの時点で結論を出すことはできないが、心の底からやりたいことを仕事にできているという点では、僕は間違いなく幸せだ。
やりたいことがはっきりしているなら、自分で起業する、あるいはいま勤めている会社のなかでそれを事業化するのがいちばん確実だろう。そう思ってみれば、世の中の企業というのはどれもこれも、創業者の「これをやりたい」という想いの具現化にほかならない。
運をよくする4つの方法
しかし、当然のことながら、すべての起業家が希望を叶えられるわけではない。自信をもって始めた事業が社会に受け入れられず、志を遂げられないまま市場から去っていった会社は枚挙にいとまがない。
起業の成功と失敗を分けるものはなんだろう。資金、十分な規模の市場、先を見通す力、経営力など、起業を成功させるのに必要な条件はいくつもあり、しかもそれらはケースによって変わってくる。ただし、どんな場合も、これがないと成功はおぼつかないと僕が感じる要素が一つある。
それは、起業家(経営者)の運のよさだ。
運がいい人は、ピンチに見舞われても、そこで普段の1.5倍の力を発揮して切り抜けることができる。ところが運をもっていないと、どんなに頑張っても1の実力の人は最大で1の力しか出せないので、予想を超える困難に直面すると、そこでつぶれてしまうのだ。
実際、僕の周りの成功者を見ると、例外なく全員が強運の持ち主だといっていい。僕自身も、力の足りない分を何度も運のよさで救われたからこそ、ここまでこられたと思っている。
「運」と言うと、身も蓋もないように感じるかもしれない。たしかに、生まれながら強い運に恵まれているような人はいる。けれども、人の運というのは生まれたときの星回りで決まってしまうのかといったら、そんなことはない。むしろ、僕には自分の力でなんとかできる部分のほうが大きいような気がする。
といっても、お守りを身につける、財布の色を変えるなど、そんなことを言っているのではない。考え方や行動の仕方で運を引き寄せることはできるのである。