混乱と対立に悩む2代目社長

つまり北川社長は前任者の負の遺産を引き継いで就任していたことになる。CJ機構の支援案件は同社長時代に順調に積み上がり、発足から7年半が過ぎた21年5月には累計で49件にまで達していた。だが、同機構内の混乱と対立の収拾に神経をすり減らした同社長は持病を悪化させ、20年ごろには歩くのも辛そうな様子だったという。そうした中でコロナ禍が起きたこともあり、同社長は在任わずか3年で21年6月に辞任した。

そんなCJ機構に対して18年ごろ、「累積損失がたまって問題だ」などと批判的な声がメディアを中心に上がり始めた。前出のA氏が振り返る。

「われわれは端から、『民業を圧迫してはいけないが、損してもいけない』などと無理難題を押し付けられていました。ところが支援先の損失拡大に批判が出始めたことを受けて『まずは利益を上げることを優先しよう。それにはクールジャパンの範疇を広げて、儲かる案件に手を出すしか方法はない』と方針転換することにしたのです」

こうした中で21年6月、第3代社長CEOとして内部昇格したのが、2年前に総務・人事担当の専務執行役員としてCJ機構に入社していた川﨑憲一氏だった。大和証券出身の新社長は、文字通りの投資のプロだった。(第2回へ続く)

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