なぜコンビニで働く外国人店員が増えているのか。新刊『店長、パスタに箸をつけたらお客様がキレました。』(飛鳥新社)を上梓したフリーライターの村尾信一さんは「『人手不足を埋めるアルバイト』というイメージだけでは捉えきれない。彼らは複雑なレジ操作を日本人スタッフより早く覚え、店長や複数店舗の運営を担っている」という――。
コンビニの店内
写真=iStock.com/MDV Edwards
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公共料金、宅配便も「覚えやすい」

「外国人スタッフに、あんなに複雑な仕事ができるのだろうか」

コンビニのレジを見て、そう感じたことはないでしょうか。商品の会計だけでも、現金、電子マネー、バーコード決済と支払い方法はさまざまです。公共料金の支払いや宅配便の受付まで加われば、覚えることは相当な量に見えます。

ところが、働いている本人に聞くと、意外な答えが返ってくることがあります。

筆者の新著『店長、パスタに箸をつけたらお客様がキレました。』に登場する、ネパール人留学生のラメス君(仮名)も、その一人です。本書には、こんなやり取りがあります。以下、引用はすべて同書からです。

「公共料金とか、宅配便とか、インターネット商品の店舗受け取りとか、いろいろあるでしょう。分からなくならない? 全部覚えられる?」
ラメスは、あっさり答えた。
「一度教えてもらったら、すぐ覚えることができました。どれも同じようなレジ操作なので、覚えやすいです」

日本人とはレジ操作の覚え方が違う

ラメス君は、サービスが違っても、レジ操作には一定の規則があると説明します。画面上の配置と操作の流れをつかみ、手順として覚えていく。画面の日本語を一文字ずつ読んでいる日本人スタッフとは、覚え方が違ったのです。

「日本人の私が覚えられないレジを、ラメス君が簡単に覚えるんだ?」
美咲が感心すると、ラメスは笑った。
「レジ操作は、慣れだと思います」

もちろん、習得の速さには個人差があります。ただ、日本語がどれだけ流暢かということと、仕事の仕組みを理解する力は、同じではありません。日本語での受け答えに少したどたどしさがある。それだけで、仕事を覚えるのも遅いだろうと判断してしまうと、その人の能力を見誤ることになります。

そもそも、なぜコンビニで働く外国人が、これほど増えたのでしょうか。