プロ野球、巨人の新監督に、OBの松井秀喜氏が就任した。背番号は「90」、契約期間は3年という。長年、待望論があった中で、なぜこのタイミングだったのか。元読売巨人軍の職員でジャーナリストの春川正明さんが解説する――。
「原監督の次の監督は誰がいいと思いますか?」
「今から24年前、自らの意思でジャイアンツを去る時のことを思い出していました。あの日はまったく笑顔を出すことができませんでしたが、今日は満面の笑顔で、自分の故郷に戻ってきたつもりです」
今月23日に読売巨人軍の山口寿一オーナーと並んで記者会見に臨んだ松井秀喜新監督は、自信に溢れた表情で、予想していた以上に満面の笑顔だった。夢が実現した嬉しさが伝わってきた。2人が並んで記者会見をする光景をテレビで見ていて、かつて読売ジャイアンツの球団で働いていた筆者は、あの時のことを思い出していた。
「原監督の次の監督は誰がいいと思いますか?」
「松井秀喜しか、いないのではないですか」
筆者が読売ジャイアンツの球団幹部と会い、ジャイアンツに誘われた際に、最初に聞かれた質問がこれだった。なぜそう考えるかという理由も含めて、自らの思いを正直に伝えた。
さらに、当時ジャイアンツが認めていなかったメジャーリーグへのポスティング移籍を希望していた菅野投手について聞かれた際も、即座に「認めるしかないでしょう。メジャー行きの道がないなら、今後、有望な若い人はジャイアンツに入団しませんよ」と思ったまま答えた。
そして筆者はジャイアンツ球団で働くことになったのだ。

