血管や血圧をケアするストレッチを行う際には何を心掛けるといいか。立命館大学スポーツ健康科学部教授で医学博士の家光素行さんは「ストレッチはゆるめたあともしばらく『血流のいい状態』が続く。『伸ばして、ゆるめて、休む』の一連の動作によって、効率的に血管が柔らかくなっていく」という――。
※本稿は、家光素行『科学的に正しい 血圧を下げるストレッチ 血管のばし』(Gakken)の一部を再編集したものです。
「伸ばしたあとはひと休み」が重要
血管のばしは、太ももなどを「ぐーっと伸ばす」ストレッチですが、実は、伸ばしているときではなく、伸ばすのをやめたときに血流が急激によくなります。
図表1を見ると、伸ばしている(ストレッチをしている)ときは、血流はやや低下します。これは、筋肉と一緒に血管も伸ばされ、やや圧迫されたような状態になるためです。
ところが、ゆるめた途端、つまり伸ばすのをやめた途端に急激に血流が上がります。
さらに注目したいのが、ゆるめたあともしばらく「血流のいい状態」が続くこと。血流がよいときは、硬くなり傷ついた血管を柔らかくして、修復も助けて、血圧を下げる物質である「NO」も多く分泌しています。その間に、同じ箇所を続けて伸ばすと血管が再び圧迫され、せっかく高まっている血流が低下してしまうのです。
だから、この間は、休憩したほうが好都合!
伸ばしたあとはひと休みをしてください。あるいは、右脚を伸ばしたら次は左脚や他の種目を行う、といった流れでも、自然と「伸ばした箇所」を休ませることができます。
もちろん、「休んでいるのに、血流がいい」のは、ぐーっと伸ばした動作があってこそ。
「伸ばして、ゆるめて、休む」の一連の動作によって、効率的に血管が柔らかくなっていくのです。


