ファンドが出資したらどうなるか
私は、都内のプライベート・エクイティ(PE)・ファンドで20年以上前から非常勤取締役兼パートナーを務めています。一般的にPEファンドは、株式の過半数を取得するなどして経営権を取得後に経営をリードしていき、通常は3~7年ほど買収した企業を保有します。
ファンドが投資すると、コスト削減のために人を極端に減らす、経費を厳しく切り詰めるなどして、既存の従業員が離れていくといった懸念を抱く人もいるでしょうが、実際はそうではありません。
ファンドの目的は、投資先にこれまで以上の業績を出してもらうこと。もちろん、余剰な人員やムダな経費は削減しますが、これはファンドでなくてもやることです。
パフォーマンスをこれまで以上に高めてもらうためには、必要な部署にはこれまで以上の人材を投入することも少なくありません。それも有能な人たちをヘッドハントしてでも人材の増強をします。また、資金の投入が必要な場合も多いので、見込みのある部門には、多額の資金を投入することで設備投資なども行います。伸ばせる事業を思いっきり伸ばすほうが、当然ファンドのリターンも大きいからです。
短期的な業績に焦点を当てるファンドもありますが、それでは中長期的な成長は望めず、結果、ファンドの売り手(次の買収先)も二の足を踏みかねません。そういう点では、長期的に魅力的な企業を作るほうが、当然、ファンドとしては高い値段で売却ができ、働く人も幸せです。良いファンドはそれを目指しているのです。
壱番屋がハウスの子会社から離れた場合でも、食材提供などで今後も一定の協力関係は維持するのではないかと見られていますが、そうしたファンドの傘下に入ることで新たなチャレンジをして大きく飛躍し、消費者を大いに驚かせるかもしれなせん。
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