報告・提案・自己紹介で使える3つの型

「3つにまとめろ」と言われても、何をどう3つにすればいいかわからない……。

そんな人のために、私が仕事で使い回している3つの型を紹介します。

①問題解決型:現状・原因・対策 上司への報告で最も使えます。

「今こうなっていて、原因はこれで、こう対処します」

この3つが揃った報告を聞いて、不安になる上司はいません。

逆に、現状だけダラダラ説明して「で、どうするの?」と聞き返された経験があるなら、この型が抜けているということです。

②説得型:結論・理由・例 プレゼンや提案の基本形。

「私はこう考えます。理由はこうです。たとえばこんな事例があります」

結論を先に置き、理由で支え、具体例で映像を見せる。

前項(『なぜ、あの人の言葉は心に響くのか』)までに学んだ「具体の階段」を降りる流れと、実は同じ構造です。

ビジネスミーティング
写真=iStock.com/maroke
※写真はイメージです

③ストーリー型:過去・現在・未来 自己紹介やビジョンの共有で効きます。

「以前はこうだった。今はこう変わった。これからはこうしたい」

時間軸で3つに切るだけで、話に物語が生まれます。

人は羅列を忘れますが、物語は覚えています。

考える前に「3つあります」と宣言する

ここで1つ、実践的なトレーニングを紹介します。

何かを聞かれたら、考える前に「3つあります」と先に宣言する。

最初は苦しいです。2つはすぐ出ても、3つ目がなかなか出ません。

でもこの「3つ目を絞り出す苦しさ」こそが思考の筋トレです。

私はこれを「3の宣言」と呼んでいて、新しく入ったメンバーに必ずやらせています。「今週の成果は?」には「3つあります」、「プロジェクトのリスクは?」にも「3つあります」、「おすすめの店は?」でも「3つあります」と返す。

日常会話から始められるし、1週間も続ければ3で考える癖がつく。癖がついた頃には、会議での発言もメールの構成も、自然と3に収まるようになります。

余談ですが、先に宣言して、もし思いつかなかったときは、「……3つ目は忘れました」と言いましょう。これでだいたいなんとかなります。

最後に、1つだけ。3にまとめることに抵抗がある人がいます。

「本当は5つあるのに、3つに絞ったら大事なことが抜ける」と。

気持ちはわかります。

でも、5つ全部ぶつけて1つも残らないのと、3つに絞って3つとも記憶に残るのとでは、どちらが伝わったと言えますか?

5を3にする作業は、情報を捨てることではなく、相手の脳の代わりに、自分の脳で整理することだと思います。

5つの情報を3つの箱に入れ直す行為そのものが、思考を深め、言葉を研ぎ澄ませます。自分が汗をかく分だけ、相手の脳は楽になります。

これからの会話で「3つあります」と、まず宣言してみてください。