言語化力を鍛えるには何をすればいいか。起業家の川岸宏司さんは「日常会話の中にこそ、言語化力を鍛える最良の素材が転がっているのに、発しっぱなしで終わっていてはいけない。そのため私は言語化力を鍛えるために、寝る前の3分間、スマホのメモ帳1つを使ってやっていることがある」という――。
※本稿は、川岸宏司『なぜ、あの人の言葉は心に響くのか』(大和書房)の一部を再編集したものです。
退屈な見出しを「別の生き物」に変える
「読書のすすめ」
もしnoteやブログにこんなタイトルの記事があったら、あなたは読みますか?
おそらく読まないと思います。退屈な内容が、タイトルから滲み出ているからです。
では、こう書き換えたらどうでしょう。
「年間300冊読んで気づいた。人生を変えた本は、たった3冊だった」
ちょっとだけ、読みたくなりませんか? 伝えたいのは同じ「読書のすすめ」ですが、見出しを変えただけで、一気に興味を惹かれます。
見出しは、言葉の玄関です。どれだけ中身が素晴らしくても、玄関で「ここはいいや」と帰られたら、その先は永遠に届きません。
逆に、見出し1つで同じ内容がまったく別の届き方をするとも言えます。
一方で、この書き換える力は、センスではなく筋トレで身につくとも思っています。
私はこれを「見出し書き換えゲーム」と呼んでいるのですが、ルールはひとつだけ。
退屈な1文を見つけたら、3通りに書き換える。実際にやってみます。
「営業成績が伸びた」
1「先月断られた会社から、指名でリピートが来た」
2「朝礼で名前を呼ばれた瞬間、手が震えた」
3「営業は数字じゃなくて、信頼の積立貯金だと思う」
1本目は、抽象を具体に落としました。
2本目は、結果を身体の反応に。3本目は、事実を再定義してみました。
同じ「営業成績が伸びた」なのに、刺さる相手がそれぞれ違うのがわかりますか?
1本目は営業マネージャーに刺さる。2本目は新人営業に刺さる。3本目は、営業という仕事そのものに迷っている人に刺さる。
見出しを書き換えるとは、「誰に届けるか」を選び直す行為ではないでしょうか。

