高配当株ファンドはどう選ぶ
高配当株ファンドを選ぶポイントをまとめると次のようになります。
(1) 分配金利回りの高さの根拠
・分配金健全度は100%に近いか:1年、3年、5年、10年をチェック
・どんな銘柄に投資をしているのか
(2)分配金利回りの推移……5年、10年と安定して高く、他のファンドよりも高いか
(3)トータルリターンの推移……5年、10年と安定してプラスで、他のファンドよりも高いか
(4)購入時手数料(販売手数料)は無し、信託報酬・実質コストともに低いか
(5)月次資金流入が堅調で、純資産総額と基準価額は右肩上がりか
・純資産総額50億円以上か(設定後1年未満は除く)
(6)業績が安定している「運用会社」か
高配当株ファンドを選ぶときにまず目がいってしまうのは分配金利回りです。分配金利回りは、高いほど投資金額に対して多くの分配金を得られることを示します。
しかし、それほどの分配金利回りを達成するためにどんな銘柄に投資をしているのか、どんなリスクを取っているのかは必ず把握しましょう。
前述のとおり、分配金が普通分配金なのか元本払戻金なのかの確認は重要です。日本経済新聞のWebサイトなどには「分配金健全度」といって、分配金に占める普通分配金の割合が示されていますが、100%(=すべて普通分配金)に近いかどうかを確認しましょう。
分配金利回りやトータルリターンは、あくまで過去の実績であって、将来も高い保証はありません。しかし、過去5年、10年ときちんとした運用を行い、実績がある高配当株ファンドのほうが信頼できるでしょう。
投資信託のコストを比較する
そのうえで、低コストのファンドを選びましょう。購入時手数料(販売手数料)はなしのファンドであること、保有中のコストである信託報酬が安ければ、利益が出しやすくなります。また、信託報酬だけでなく実質コストも確認しましょう。
実質コストは、投資家が実際に負担した手数料のこと。前もって「いくら」と示せないため、ファンドの一定期間の運用結果をまとめた「運用報告書」に記載されています。「信託報酬が安いからと購入したにもかかわらず、実際には実質コストが高かった……」ということもありえますので、チェックしておきましょう。なお、設定後間もないファンドで、運用報告書がまだ出ていない場合などは、確認できません。
投資信託の運用にはある程度の資産規模が必要です。純資産総額は、新規設定されたばかりの投資信託を除き少なくとも50億円は欲しいところです。純資産総額が少ないと分散投資が実行しにくいですし、早期に運用を終了する繰上償還が行われる可能性もあります。
繰上償還とは、運用会社が運用を終了し、その時点での資産額で資金が返還されることです。繰上償還が行われる時点で運用損を抱えていたら、その損が強制的に「実現損」になってしまいます。その後の回復や値上がりを待つことができなくなるのですから、これはマイナスです。純資産総額が右肩上がりで増えていくためには、月次資金流入が堅調である投資信託が望ましいでしょう。

