7月31日、政府のインテリジェンス活動を担う新機関・国家情報局が発足した。高市早苗首相肝いりの改革だが、課題は多い。軍事ジャーナリストの宮田敦司さんは「省庁間の縦割りの弊害を防ぐため、プロパー人材の育成は欠かせない。また、集めた情報が官邸の持つシナリオと違ったときに忖度なしに上申できるかどうかも問われることになる」という――。
総裁選の公約はひとまず達成されたが…
2026年7月31日、日本のインテリジェンス体制が大きく変わった。国家情報会議設置法が施行され、内閣に国家情報会議、内閣官房に国家情報局が発足。同日には第1回国家情報会議が開かれ、会議の運営方針や諸規則などが決められた。
国家情報会議は内閣情報会議を、国家情報局は内閣情報官と内閣情報調査室を「発展的に解消」して設置された。政府は国家情報会議を「政府が行うインテリジェンス活動の司令塔となる閣僚級会議」と説明している。従来の内閣情報会議は事務次官級だったが、新たな会議は首相を議長とする閣僚級へ格上げされた。
国家情報局については「官邸直属の情報機関」と位置付け、自ら情報の収集・調査に当たるほか、関係行政機関が集めた情報の集約や分析、各機関の情報活動の調整などを担うこととなる。
高市早苗首相は日本のインテリジェンス機能の強化を持論としており、総裁選の公約にも掲げていた。今回の改革は首相肝いりの政策といえる。

