成功した経営者もあっという間に表舞台から消える

2.イノベーションの息の根を止める「3つ首の檻」

政府の締め付けは、罰金だけでは終わりませんでした。中国政府は「改正サイバーセキュリティ法」「データ安全法」「個人情報保護法」という、IT業界をがんじがらめにする「3つ首の檻」とも言える厳しい法律を作りました。

「データを保護する」と聞くと良いことのように思えますが、中国の場合は「国民を守るため」ではなく「国家(共産党)を守るため」の法律です。これが最も大きなダメージを与えているのが、今世界中で激しい開発競争が起きている「生成AI(人工知能)」の分野です。

AIが賢くなるためには、人間の子どもがたくさんの本を読んで学ぶように、膨大で多様なデータと、何度も失敗を繰り返す実験の自由が絶対に必要です。しかし中国では、「AIが読み込むデータに、政府の批判が含まれていないか」「AIが政府の気に入らない答えを出さないか」が厳しく検閲されます。