夕食後の軽いウォーキングがちょうどいい
とはいえ、忙しい毎日のなかで、運動にあまり時間を割くことも、無理な強度で行なうことも現実的ではありません。では、どの程度の運動が効率的で、自律神経にちょうどいいのでしょうか。
手軽に始められるのでランニングは人気ですが、自律神経を整えるうえでは少し刺激が強いと考えます。呼吸法でも説明しましたが、走るとどうしても呼吸は浅く、速くなります。これは結果として、カロリーは消費できても、副交感神経を下げてしまうことになるのです。
また、起床後間もない時間に走るのも、あまりおすすめしません。場合によっては心筋梗塞などを起こしかねないからです。
おすすめは夕食後のウォーキングです。強度が低いと感じるかもしれませんが、むしろそれが副交感神経によいのです。強度のレベルはギリギリ会話ができるかどうか。息が上がってしまう場合はペースの上げすぎと考えるようにしましょう。
時間も1日30分~1時間で充分です。寝る3時間前に夕食をすませてから始めるとちょうどいいでしょう。ぜひ習慣化してみてください。
「なんとなくモヤモヤ」にも呼吸法
世の中のあり方が大きく変わった昨今。その変化のせいもあって、不安な気持ちが晴れなかったり、なかなかポジティブな気持ちになれなかったりする人も少なくないのではないでしょうか。
こうした、「べつに心身のどこにも異常はないはずなのに、なんとなく不安だ」と感じるような状態は、じつはストレスにさらされている状態なのです。
ストレスのもとがわかれば対処のしようもありますが、私が診てきた症例のなかには、とくに大きな問題はなさそうでも、モヤモヤ感だけが極端に強いパターンがあります。アーティストやアスリートなどにも、意外と多い症例です。
これは、副交感神経の働きが弱まっているからだと解釈できます。何か直接的な不安の原因があるわけではなく、副交感神経が低下していることが、漠然とした不安感や倦怠感を引き起こしてしまっているのです。
思い当たる節がある方は、「鼻から3秒吸い、口から6秒吐く」1:2の呼吸法である「長生き呼吸法」を試してみましょう。漠然とした不安や緊張は、自律神経のバランスを整えることで解消されます。
