李在明大統領「反中デモは自滅的行為」
反中デモへの対応で、現職の李在明(イ・ジェミョン)大統領は難しいかじ取りを迫られている。
昨年10月、ニューヨーク・タイムズは地元メディアの報道を引用し、李大統領がデモを「国益と国家イメージを損なう自滅的行為」と非難したと伝えた。サウスチャイナ・モーニングポストによると、「騒ぎにすぎない」とも切り捨てた。
タイム誌のインタビューでは、「中国を敵に回さないよう関係を管理する必要がある」と語り、そうしなければ、「(米中の)二つの陣営の最前線になるリスクがある」と認めている。
そこに中国側の圧力が加わる。駐韓中国大使館は昨年10月、声明を出し、デモを「極右勢力」による扇動行為だと非難。韓国政府に対し、「在韓中国人の安全と合法的権益の完全な保護」を求めた。
こうした圧力を受け、政府はデモの抑制に乗り出した。
当時の金民錫(キム・ミンソク)首相は法執行機関に、中国大使館前のデモに対し、「断固とした対応」をとるよう指示した。趙顕(チョ・ヒョン)外交部長官は外交関係に関するウィーン条約を持ち出し、大使館の安全確保は受入国の義務だと説明。「行き過ぎた場合には国内法のみならずウィーン条約に基づいて止める義務がある」と語った。
中国人が台湾風パスポートカバーで国籍隠し
中国からの観光客が肩身の狭い思いをしているのは、韓国だけではない。日本旅行中も、一部の人々は中国出身であることが分かりづらいようにしているという。
赤い表紙の中国パスポートに、「中華民国(TAIWAN)」と記された緑色のカバーをかぶせる。これだけで、開かなければ外見上は台湾のパスポートにしか見えない。日本を訪れる一部の中国人旅行者の間で、こうした“変装”をする動きが出ている。
当然、入国審査の際にはパスポートを開くことになる。おそらくはこうした公式の場ではなく、空港内や街角での見られ方を意識した行動なのだろう。昨年12月、韓国経済紙のファイナンシャルニュースやアジア・ビジネス・デイリーが報じたところによると、ある中国人旅行者がカバーをかぶせたパスポートの写真をSNSに投稿し、「こうすると日本旅行がずっと快適だった」と語っている。
中国のECプラットフォーム「淘宝(タオバオ)」では、台湾風に加え、日本のパスポートに似せたカバーまで出回っている。アジア・ビジネス・デイリーによると、あるネットユーザーは購入方法を解説し、「みんなの参考になるように」と呼びかけている。
こうした動きの原因として、日中関係の急速な悪化がある。高市早苗首相は昨年11月、台湾海峡有事への介入の可能性を示唆した。中国はこれに強く反発し、自国民に日本への渡航を控えるよう求めた。日本を訪れる旅行者は激減したが、引き続き訪日する中国客の一部の人々が、差別を避けるためにこうして国籍を隠している模様だ。

