東京一極集中が「帰省」の意味を変えた
実際、日本では、首都圏への人口集中が進んでいる。日本経済新聞によれば、「首都圏への人口集中は右肩上がりで、(20)30年度には27.6%に高まる見通しだ」という。この傾向は、OECD(経済協力開発機構)加盟国の6割で首都圏への人口集中が和らいできているのとは対照的で、首都圏への一極集中が止まらない。
日本国内の「都道府県間移動者数」は、1950年代後半から1970年代前半までの上昇傾向から、ゆるやかに減少傾向が続いており、2020年の調査ではピーク時の4割ほどの246万3992人だった。東京圏は9万9243人の転入超過であり、大阪・名古屋の他の2大都市圏の転出超過を横目に、増加を続けている。都道府県をまたいで移動する人が少なくなる中でも、都市圏、とりわけ東京に移り住む人は増えている。
こうなると、遠方に孫を連れて行く、という「帰省」の姿もまた変わってきているのではないか。つまり、「近居」している祖父母世代の住まいは、普段の通勤・通学よりは「遠い」ものの、同じか、もしくは都市圏にいる場合も少なくないと見られる。帰省が特別な出来事ではなくなり、祖父母に期待される役割が日常のなかで増えている可能性がある。ここに「孫疲れ」の要因の一端が垣間見られよう。
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