フードデリバリー業界が熱い。経済評論家の鈴木貴博さんは「上場している出前館以外は、開示情報は限定的だ。限られた資料を読み解き見えてきたのは、巨大資本を盾に参入してきた“黒船”の存在が、業界地図を根本から書き換えうる大変動シナリオだ」という――。
1年後に生き残るのはどこか
Uber Eatsが群を抜く日本のフードデリバリー市場の業界地図がまた書き換えられそうです。
Woltとmenuが撤退し、2位の出前館は赤字拡大傾向。そこに韓国の大資本のロケットナウが参入しました。
現在はUber Eatsと出前館、ロケットナウが3強と呼ばれていますが、業界は不安定で収益性やシェアが今後も激変しそうです。これから1年後にどうなるのか? 未来を予測します。
数字で読み解く最新の勢力図
この業界、出前館は上場企業ですが、Uber Eatsとロケットナウがそれぞれアメリカと韓国の巨大企業の一部門であることから開示情報は十分ではありません。さまざまなメディアの取材や加盟店向け資料から推測する部分が多いのですが、業界地図はざっとこのような形になります。
まず市場シェアですが週プレNEWSの記事の中に2025年の推計としてUber Eatsが65%、出前館が27%、ロケットナウがまだ参入初年ながら8%という数字が報道されています。そこから2026年にさらに情勢は変化している模様です。
加盟店数は直近でUber Eatsが約12万店超、出前館が11万店超に対して、急拡大を続けるロケットナウは少なくとも7.5万店程度、おそらく約10万店近くまで拡大している様相です。
このロケットナウの急拡大を示すわかりやすい数字がMAU(月間アクティブユーザー数)で、直近の加入者向けの説明では378万人まで拡大したとされます。これはUber Eatsの推計値395万人に迫る数字で、開示されている出前館の四半期アクティブユーザー数の283万人をすでに凌駕していることになります。

