立ち食いそばチェーンより高評価なワケ

もちろん、効率化そのものを否定するつもりはありません。ただ、効率化とは工場化することではない。人を減らすことでもありません。

何のために効率化するのか。そこを考え続けた結果が、今のゆで太郎なのです。

現在の結論に至るまでに、ずいぶん時間がかかりました。ただ、店舗それぞれで調理してうまいものを出し続けることを選んだのです。

私たちのお店のファンの皆さんは「ゆで太郎は美味しい」と口を揃えます。町中で聞いても、立ち食いそばチェーンと比較しても、かなりの高評価をいただいていると自負しています。

一見すると非効率に見えることでも、お客様にとって価値があるなら、それは効率が悪いとは思いません。むしろ、その積み重ねこそが、ゆで太郎というブランドを最も効率よく育ててきたのだと思っています。

まとめ
効率とは、人を減らすことではない
価値を最大化することである

打ちたて・茹でたてのフレッシュな麺

「挽きたて・打ちたて・茹でたて」

そばの世界では、この「三たて」が美味しいそばの条件だと言われていますが、ゆで太郎は店舗ごとに従業員がそばを打っているのをご存知でしょうか。

指定の製粉所で丁寧に挽いたそば粉を店舗へ届け、店内で粉から製麺する。そのため、店舗に製麺機を設置しています。

ラーメン屋でも使用されている、ゆで太郎の製麺機
画像提供=ゆで太郎システム
ラーメン屋でも使用されている、ゆで太郎の製麺機

製麺に関しては正直に言うと、効率が悪いなと思います(笑)。工場で一括して作れば、いっぺんに大量に作れて、人件費も下がり、均質なものができます。

チェーン店として考えれば、その方が合理的だという意見もよくわかります。それでも私たちは、1日に4回、多い日は6回に分けて少量ずつ製麺しています。なぜか。その方が美味しいからです。

工場で製造した麺は配送時間を考え、少なくとも2日は品質を保てるように作らなければなりません。一方、ゆで太郎では店内で打った麺をその日のうちに使い切ります。鮮度がまったく違うのです。もちろん、その分だけ手間はかかります。しかも、製麺は想像以上に繊細な仕事です。