40階以上では3戸に1戸が住民登録なし
さらにこの調査で注目すべきなのは、住民登録の有無に関する分析です。
タワーマンション全体では、住民登録のない住戸が17%、つまり6戸に1戸にのぼり、40階以上では34%、実に3戸に1戸となっていました。なお、こうした非居住の個人・法人が所有する住戸のなかには、賃貸やセカンドハウスではなく、年間を通じて空室状態のものも一定数含まれていると考えられます。
この調査が重要なのは、神戸市が住戸単位で固定資産税課税台帳と住民基本台帳を突き合わせるという自治体にしか入手できないデータを用い、しかも極めて手間のかかる分析を行った点です。「非居住所有化」と「空室化」という現象を客観的なデータによって定量的に捉えた、おそらく日本初の本格的な実態把握の試みといえるでしょう。
ただし、すべてのマンションで一様に非居住所有が進んでいるわけではありません。立地やマンションのタイプによって状況は異なります。
それでも、神戸市が実施した大規模調査の結果や筆者による登記簿調査を総合すると、近年の東京・大阪といった大都市の都心や利便性の高いエリアにある新築・中古マンションにおいて、非居住の個人・法人による購入・所有が相当程度進んでいるとみることには、十分妥当性があると考えます。


