「先輩後輩」という残酷なカルチャー

この点に関しては、最近はやや緩和されつつありますが、日本の場合はまだまだ残酷なカルチャーが残っています。

それは「先輩後輩カルチャー」と呼ぶべきものですが、簡単に言えば、学年・年齢・経験年数・実績などの客観基準でリーダーを自動的に決めてしまい、「リーダーシップのスキルを教えることなく、また権力に伴う権威を獲得する時間と知恵も与えず、いきなり権力を行使させる」という習慣です。これは非常に残酷で、まったく効率的ではありません。

冷泉彰彦『世界の一流は「子ども」に何を教えているのか』(クロスメディア・パブリッシング)
冷泉彰彦『世界の一流は「子ども」に何を教えているのか』(クロスメディア・パブリッシング)

残酷というのは、そうしたリーダーに振り回される後輩が辛いということもありますが、それ以上にリーダー自身が苦しむからです。その意味で、日本の学校の部活、大学の体育会、そして企業や官庁では、大変に非効率なことをやっているということになります。

そんな日本でも、徐々にグローバルな価値観の浸透に伴って、リーダーシップの再定義が進められています。

民間企業の中には、自然とこの問題に気づいて、組織の自発的なモチベーション向上を重視したマネジメントに変更しているケースも出てきました。ですが、残念ながら、教育現場の変化はまだまだ遅いようで、変化の加速が強く期待されます。

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